クルマの機能は日進月歩し、私が子供の頃とは比べ物にならないほど快適なものとなっている。
私が大学の時でさえ、カセットテープのデッキが付いて標準、CDプレーヤーが付いているようなら高級な手合いの車であった。
それが今ではカーナビゲーションが標準で搭載され、渋滞情報などの最新の道路状況が自動的に表示される。
CDなど当たり前で、DVDやワンセグ放送の視聴まで出来てしまう。
そして極め付けは、電気自動車やハイブリッドカーなど低燃費車の登場だ。
小学校の時に授業で、私達が30歳になる頃には、世界中の石油が枯渇してしまうと先生が話していたのを覚えている。
それが未だに石油は無くならず、逆に1リッター30キロを超えて走る車や、ガソリンさえも不要とするクルマが登場して来たのだ。
さらには自動運転!
ところが、これだけクルマの機能が進歩して来たのに、私にとって昔から変わらない一番の憂鬱が解消されていない…
それは、雨の日の車の乗り降りだ…
更に風が強い日などは不快の極みである。
とにかく、どんなに工夫しても、クルマへの乗り降りの際に衣服が濡れてしまうのである。
傘をさした状態でクルマのドアを開け、先に体を滑り込ませてから傘を綴じるのが一番衣服を濡らすことが少ないと思われる。
しかしながら、傘を綴じることは身体の一部をクルマの外に出して行わなければならないため、どうしても濡れてしまう。
また、綴じた傘を車内へ入れる時にも、急ぐあまり、自分の身体や車内の何処かに水滴が掛かってしまう。
隣に停めてあるクルマとの距離が近く、ドアを十分に開閉することが出来ない場合は更に苦難を極める。
そのような場面に遭遇する度に、クルマのドアを開けると、車体との間にテントのターフの様なものが出て来て、少しでも雨風を凌いでくれればと、叶わぬことを想像してみたりする。
クルマの製造に携わる方々には、何とかその辺の私の悩みを解消して頂ければと切に思う。