↑ もう、使われなくなったモノレール…
(いつものことながら、本文とは関係ありません。春先の散歩途中、なんだか切ない気持ちになりました)
素敵な新婚生活の始まり❓
もう20年以上前の話です…
結婚当初、私は郊外にある軽量鉄骨造のアパートに住んでいた。
そこは幹線道路に面している為、自動車での通勤に便利な上、近くにバス停やスーパー、コンビニもあり、日当たり良好、内装もオシャレと文句なしの場所だった。
朝日が眩しいダイニングで、購入したばかりのテーブルを囲んでの朝食…
帰宅してからは、大きな浴槽に体を目一杯広げ、浴室の窓から月を眺めて寛ぐ…
こんな部屋が都会では考えられない値段で借りられるのだから、田舎暮らしも捨てたものではないと、妻とも話したのだった。
初日から… 異変発生❕
そんな中、初めて「そのこと」に気付いたのは、引っ越し初日、浴室で一日の疲れを癒している時だった。
時々浴槽の水面が揺れるのである。
何か体を動かしている訳ではないが…
揺れる…
夜遅かったせいもあり、その日はさほど気にもせずに床に就いた。
そして「そのこと」が決定的となったのは翌朝…
布団に包まって寝ていると、時折ガタガタと建物全体が振動する…
その揺れの原因は、前面の道路を走るクルマの振動であった。
乗用車ならそれ程感じないが、あいにくその道は、幹線道路ゆえにバスやダンプが良く通る。
近くに大学があるため、バスのダイヤが多いことは普段の生活で助かる反面、住む者にとっては揺れる機会がそれだけ多いことになる。
入居前に何度も足を運んで、十分吟味して決めたはずなのに、何故、この様な欠点に気付かなかったのであろう…
不動産屋さんは、何故、これ程重要な事について、説明をしてくれなかったのだろう…
とはいっても、次に引っ越すほどの予算は無く、仕方なく暫くの期間そのアパートで暮らした…
一番辛かったのは、風邪などで体調を崩して、昼間から寝ている時である。
夜間と違って、昼間の大型車両の交通量は半端ではない。
何度も「揺れ」に起こされてしまい、満足に眠れない…
心なしか、風邪の治りも遅いような気もした。
それでも私達夫婦は、そのアパートに4年近く住んだ。
その間、他の部屋の住人は何度入れ替わったことか…
出来ることなら、新しい入居者の方が下見に来ている時に「ここは揺れますよ」と、一声掛けてあげたいものだが、中々その場面に遭遇することは無かった…
また、道を歩いていて、幹線道路沿いの軽量鉄骨のアパートや住宅などを見掛ける度に、私と同じ悩みを抱えているのだろうと、思うようになった…
今まで、まったく知らなかった世界だ…
失敗も踏まえ… さあ、やっと引っ越すぞ❕
そんな私達も、第一子を授かることが出来たのを機会に、新しい新居へと引っ越すこととなった!
今度は軽量鉄骨ではなく、RC構造のアパート、かつ幹線道路から離れて、交通量が少なく、生まれてくる子供のために近くに学校、病院、公園などがあるところを探した。
そうした所、総合病院の裏手で、小学校も近いところに、少し古いが鉄筋コンクリートのアパートを見つけることが出来た。
幹線道路沿いではないため、交通量も少ない!
築年数が経過しているせいか家賃も安い!
病院の周りは緑が多く、ジョギングコースにもなっており、生まれてくる子供と散歩することがとても楽しみに思えた。
全てが満ち足りた上で、新生活が始まった。
またまた… 事前に教えてよ、不動産屋さん…
しかし、ここには全く別の問題があった…
普段はとても閑静なところなのだが、時に救急車が大きなサイレンを鳴らして通るのだ。
それは昼夜を問わず365日、24時間のことであり、窓を閉めていようとも耳に入って来る。
総合病院の裏手に住んでいるのだから、当たり前である。
何故、そんなことに気付かなかったのだろう…
またもや、不動産屋さんは、なんで教えてくれないのだろう…(以前とは違う不動産屋さんですが…)
結局、それから6年近く…
今度はサイレンと暮らす生活を送った…
本日もお立ちより頂き、ありがとうございました。