今週のお題「最近壊した・壊れたもの」
先月の話ですが、コロナに感染しました。
自宅のマンションでは、妻や子供達に感染させないよう、誰もいない実家に自分を隔離することとしました。
出勤停止となった5日間と、その後、感染させてしまうと病院の先生に言われた5日間、妻がネットで調べた更に2日間の合計12日間。
久しぶりの実家での長い時間…
誰も住んでいない最近では、私が週末にちょこっと来て、空気の入れ替えをする程度。
それなので、久しぶりに朝から晩まで人が居て、水道を出し、電気を使い、灯りがともることで、何だか実家も喜んでいるのが分りました。
家は住んでいないとダメだと聞きますが、正にその通りですね。
私の実家は、築50年の木造家屋です。
エアコンも数台ありますが、全部の部屋を補うには至りません。
酷暑であったこともあり、その点が悩みましたが…
意外や意外…
かなりの酷暑であっても、家中の窓を開け放ち、風を通すことで、日光が直接当たらない1階の部屋は、かなり涼しくなるのです。
私は日光の動きに合わせて、居る部屋を、西から東へと移り変わります。
夜になると、断然2階の方が、涼しい風が吹き抜けます!
正直に言うと、そりゃあ涼しい風と言っても、湿気は含んでるし、身体がサラッとする風では無いのですが…
その通り抜ける風は、とっても身体に優しく感じられるのです!
私はエアコンが苦手で、エアコン効いたの部屋で寝ると、次の日の朝、何とも言えぬ疲労感、だるさに悩まされます。
しかし、マンション住まいのこの20数年、機密性が高いがゆえに、とてもエアコン無しでは夏場の夜はやり過ごせないのです。
私の身体が、久しぶりの実家の優しい風を浴び、どんどん回復して行くのにつれ、私の実家も、毎日大きな深呼吸をして、どんどん昔のように戻って行くのが感じられます。
最大期には7人の家族が住み、そこに親戚や従兄弟が遊びに来て、多い日は15人くらいが寝泊まりして、騒いでいたのです。
過ぎ去って行った年月を想い出し、懐かしい出来事を想い出し、多くの家族に囲まれていた頃を想い出し…
そうなると、父、祖母、祖父、曾祖母の仏壇に、毎日、お線香をあげてお祈りすること、仏壇に向かって語りかけることが、とても自然な行為として毎日のルーティンとなりました。
あらためて、自分自身が今ここにいることの「ありがたさ」を、実家の風が教えてくれました。
(おしまい)
本日もお読みいただきありがとうございます。