流行って何だろう?
世界の中の誰かが発端となって、考えているものなのだろうか…
「来年の春はパステルカラーが流行る」などと、まだ真冬の時期から報道されるのだが、何故その様なことが分かるのだろうか、不思議に思えてならない。
幾らファッションショーなどで「その手」の作品が多かったからといって、それを人々が受け入れるとは、その時点ではまだ分からないのに…
流行とは、多くの人達の共感を得て初めて成り立つものではなかろうか…
ところが不思議なもので、一度流行してしまうと、今まで「格好良い」と思っていたものが、突然「格好悪く」目に映るようになってしまう。
私が高校、大学の頃は、スーツはダブルでガッチリした肩パット入りのもの、パンツは太目のツータックで裾を絞り、ジーンズはストーンウォッシュが定番であった…
今の定番であるノータックのパンツに細身のスーツなど、ちょっと変わった人だけが着て、一般的にはダサくて恥ずかしいものだった。
ネクタイにしても、バブル時代は細いものが流行り、その後は太いもの、そして今また、細いものが流行っている。
別に周りを気にしなくても良いのだが、多くの人達が着用していると、それが「標準」に思えて来て、自分もその仲間に入りたくなるのが流行なのだろう。
仲間外れになりたくないとの心境でもあるのだ。
そして流行は繰り返すとも言うが、そもそも何故「繰り返す」のだろう?
それは「いつ」「誰が」「どこ」で”決めているのだろうか…
高速道路の自然渋滞の先頭を見たいのと同じ位、それを知りたい…
それにしても、昔は真面目な優等生だけが着用し、ダサさの象徴であったノータックのパンツがスタンダードになってしまう時代が来るなんて…
そう思うと、バブルの頃に着ていた、ダブルの肩パット入りスーツも、未だ捨てられずにいる…