ひな人形と5月人形…
子供達が小さくて、毎年飾っていた、10年くらい前の話です。
我が家は狭いアパート暮らしゆえ、ひな段となったものではなく、ガラスケースに入ったものを、押入れから引っ張り出して飾る。
また、それを設置する、特別なスペースも無いため、部屋の床に直に置かれる。
これが中々ヒヤヒヤするのだ。
人形を出した時こそ、子供達は久しぶりの対面に感動し、息子ははにかみ、娘はうっとりとした表情で魅入っている…
しかし暫くすると、それらは日常的な「置き物」へと変化し、近くを通っても立ち止る回数が減って来る。
怖いのはここからだ!
皆さんにお聞きしたい。
子供たちが家の中で遊ぶ際に「静かに遊びなさい」と言って、本当に静かに遊ぶ家庭がどれ程あるのだろうか?
わが家も御多分に漏れず、雨の日など外で遊べない時、子供たちは家の中で大声を発して走り回り、窓やドアやその他の家具の至るところにぶつかりながら、鬼ごっこやかくれんぼの類いの遊びをする。
その様な状況下、人形ケースは親にとって「気が気ではない」危険物へと変化する…
ケースは強化ガラスで出来ているだろうが、もし子供たちがそれに体ごとぶつかったらどうなるのであろう…
うっかり足で蹴飛ばしてしまったらどうなるのであろう…
それを考えると、とても恐ろしくなる…
私は「ガラス」に対する苦い思い出が沢山ある。
大学の時、天井にいた虫を新聞紙で捕ろうとテーブルに乗った途端、テーブルが粉々に砕け私は落下するとともに、足に小さなガラス片が幾つも突き刺さった。
私の乗ったテーブルとは当時流行っていた、天板がガラスで、骨組みがアルミで出来ているものだったのだ。
テーブルには「強化ガラス使用」とのシールが貼られていた為、まさか割れるとは思ってもみなかった。
しかしながらテーブルにしても、まさか60キロを超える人間が乗ることなど想定してもいなかったのだろう…
小さなガラス片が部屋中に散らばった…
買ったばかりのラグマットには、細かなガラスの破片が毛足の中に入り込んでしまい、泣く泣く捨てることになった…
その後、掃除機で部屋の隅々まで掃除をしたものの、吸い取れない小さなガラス片というのはあるもので、時々足に突き刺さる…
それは木のトゲとは全く異なり、刺さった瞬間に鋭い痛みと出血を伴うのだ!
その後、何度何度も様々な掃除用具を使って掃除を繰り返したが、暫くは自分の部屋を動き回ることが、そして自分の部屋にいることまで嫌になってしまった。
社会人になってからは、酔っ払って実家のドアのガラスを割ってしまい、始末をしていた父親が指を切断し大手術を受けた…
コーヒーメーカーのガラスポットを割ってしまい、指を5針縫った…
などなど…
ガラスにまつわるろくな思い出がない。
私は「ガラス恐怖症」が過ぎるのかも知れない。
しかしながら、震災に対する備えや、小さな子供の安全面からすると、身の回りのモノは出来る限り危なくないものであって欲しい…
そう願っていた…
そして今…
最近のお雛様事情を観てみようと、ネットで色々と検索すると、人形のサイズ自体も小さくなって飾るスペースに配慮してくれているものもあれば、割れないアクリルケースにしてくれている!
本当に素晴らしい!
一方、現在暮らしているマンションの収納スペース1つを独占しているひな人形と五月人形…
割れるしデカいし…
孫が出来ても、今時の「安全」「省スペース」のモノの方が良いだろうし…
この先どうしよう…
今週のお題「雛祭り」
今日もお立ち寄り、お読みいただきありがとうございます。