まだ、世の中に新型コロナウィルスなんてものは無い3年前の話。
小学校と中学校の同窓会が、立て続けに行われた。
皆、45歳を過ぎて人生の折り返し地点を迎えたこともあり、懐かしさに浸りたく思うお年頃だったのかも知れない…
20代前半の頃に行われた同窓会に比べて、参加人数が多かったのも、その様な心境の変化が影響しているのだろう…
その間も、同窓会は何度も開かれていたのだが、私は20代前半を最後に、それ以降、参加することは無かった。
理由の一つは、自分の中では、どうしても過去の恥ずかしい思い出や失敗ばかりが頭に浮かび、それを旧友達に蒸し返されるのが嫌だったからだ。
それに加えて、「ハゲ」「眼鏡」「デブ」といった三重苦の、すっかり「オッサン」になってしまった自分の容姿にも自信が無かった…
しかしながら45歳の同窓会は、今も付き合いがある仲の良い友人達から、熱心に誘われたことあり、とうとう断れずに、当日ビクビクしながら会場に足を運ぶこととなった。
ビクついた態度で会場に行って見て驚いたのは、なんと9割近くの級友達の顔が思い出せないこと!
当たり前ではあるが容姿が変わっていたのは、私だけでは無かったのだ。
それでも、会が進むにつれ、またアルコールが入って饒舌になっていくにつれ、面影を思い出した友人達と、あちらこちらで昔話をするようになった。
そこで何よりも安心したのは、自分の中ではトラウマと化していた昔の失敗など、友人達はすっかり忘れていたことだ!
長い間、私一人だけ過剰に思っていたことが可笑しく、人生の重荷が取れたようで、同窓会に参加して本当に良かったと思ったのだ!
一方、残念なことに私の中では栄光としていた思い出も、友人達は忘れていた…
部活、体育祭、文化祭…
どんなに活躍して、その日「ヒーロー」となれたとしても所詮は他人事なのか…
大切な思い出となっているのは自分だけであって、大概の友人はそのような私の活躍なんて忘れてしまっている…
考えたら私だって友人達の列伝など忘れている…
良くも悪くも、人の記憶なんて一番身勝手で、自己中心的なものなのだ…
そんなこんなで、自分の誇らしき思い出が忘れられていたのは残念だが、同時に私の昔の恥や失敗も忘れてくれていた為、私としては満足出来た同窓会だった。
賛否両論はあるとは思いますが、私はそんな理由で、同窓会に参加して若き日の肩の荷がおりました。
同窓会に限らず、早く新型コロナウィルスが収まって、人と人とが気軽にふれ合うことが出来る日々が、一日でも早くきますように…
本日も最後までお読み頂きありがとうございます。